教育の特色

探究学習

他者と協働で課題を解決できる人

中高大連携で行うアクティブラーニング

自分で課題を見つけ、調べて、動いて、考えて、
自分の結論を出す。
これが富士見丘のアクティブラーニングです。

ロングホームルーム(LHR)

アクティブラーニングの基礎作り

中1〜高2

アクティブラーニングが効果を発揮するためには、クラスが協働的な学習グループ(問題に遭遇した時、解決に向けて力を合わせて行動を取る集団)を形成していなければなりません。本校では毎週水曜日の LHR の時間を探究姿勢の基礎作りに充てています。4〜5人のグループが協働し、投げかけられる問いや課題に対して、意見を活発に出す、人の意見には批判をしない、役立ちそうなものは何でも活用する、疑問に思ったことは何でも質問する、といった探究姿勢を身につけていきます。

自主研究5×2

好きなものをとことん探究

中1〜高2

平日5日間の通常授業からの「学び」と週末(土・日)2日間の自らの「研究」の相乗効果を期待して、「5×2」(ゴカケルニ)と名付けています。それぞれの興味・関心を掘り下げることを通じて「探究」の面白さに気づき、自身のオリジナリティを発見します。

自主研究5×2テーマ例

梅干しの魅力

食べ物について調べてみたいと思い、大好きな梅干しをテーマに選びました。梅の種類や、歴史、特徴、生産地などを調べながら、実際に自分でも梅干しを作ってみました。とてもすっぱい梅干しができあがってしまいましたが、和歌山にある施設「梅干館」にうかがった際に失敗の理由を教えてもらうなど、インタビューを通してたくさんの知識を得ることができました。今度外国に行くときには梅干しの魅力を知ってもらいたいと思います。(中学1年生)


社会や人の役に立つ仕事をしたい

私は将来、社会や人の役に立つ仕事をしたいと思うので、今年は『弁護士』について調べました。現代に繋がる弁護士試験制度が始まったのは1893年。弁護士になるまで通常でも6〜8年掛かり、合格率も30〜40%のためとても狭き門です。仕事内容は多岐に渡りますが、インタビューをした弁護士の方は、困っている人を助けられたときや事件解決で感謝されたときにやりがいを感じるようです。来年も色々な人に話を聞きたいと思います。(中学2年生)

鹿児島フィールドワーク

連携校と課題を議論する

高1

2泊3日で鹿児島県を訪れ、鹿児島の産業・歴史や環境問題に関わる施設をめぐるとともにSuper Science High Schoolである池田高校と互いの探究学習の成果を発表し、意見交換を行います。

私たちはSDGsの社会科学系のテーマに取り組みましたが、池田高校は科学系の発表を行い、実験を基にした一次的なデータを根拠としていて、説得力がありました。私も、文献やインターネットから得る二次的な情報を、ただ受け取ってそのまま人に伝えるのではなく、根拠を自らの体験に求めて”伝える”ことが大切であると感じました。(高校1年生)

グローバルワークショップ

SDGs(持続可能な開発目標)を考える

高1

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の大川恵子教授の研究生・留学生とともにグローバルな課題SDGsについて考え、これを解決するためのグループワークやプレゼンテーションを行います。この活動を通して社会全体にわたる問題に向き合う姿勢とスキルを培うことができます。

《ワークショップテーマ例》

●「2030年、あなたの周りの環境はどう変わっているか想像しよう」
雑誌記事をコラージュしたポスター制作
●「アップサイクルしたTシャツでSDGsメッセージを表現しよう」
SDGs不要になったTシャツをアレンジし、メッセージを込めたオリジナルシャツを制作
●「Design For Change! デザインで変化をおこそう!」
SDGs解決に向けた活動をパネル・動画・ゲームなどにまとめ、 プレゼンテーションを実施

グローバルスタディ演習

探究学習の集大成

高2

高校2 年生では探究学習の集大成として「グローバルスタディ演習」に取り組みます。「海洋リゾート開発と海洋汚染」「環境とライフスタイル」「災害と地域社会」というテーマで高大連携のプロジェクト学習を行い、海外フィールドワークと現地での英語プレゼンテーションを実施します。

海洋と地域経済

(グアムフィールドワーク)

明海大学ホスピタリティ・ツーリズム学部の神末武彦教授のご協力の下、海洋汚染や地域経済をテーマに問題の解決策を探ります。現地のハーヴェスト高校やグアム大学と研究内容に関する交流授業を行うほか、多くの外部機関との連携を通して探究を深めます。

環境とライフスタイル

(マレーシアフィールドワーク)

慶應義塾大学理工学部の伊香賀俊治教授、地球環境戦略研究機関の藤野純一上席研究員のご協力の下、環境に配慮しながらも相互に発展し続ける社会のあり方を模索し、具体的な策を考えます。現地の高校と協働研究の成果を相互に発表し、多様な価値観やライフスタイルに応じた共生の道を探究します。

災害と地域社会

(台湾フィールドワーク)

フィールドワークは、日本と同様に地震など都市災害の多い台湾・台北市内で行います。現地の稲江高校、東呉大学との交流、研究発表を通じて、探究内容を深めていきます。

WWL課題研究発表会

アクティブラーニングの集大成

課題探究学習「グローバルスタディ演習」(高2)の成果発表の場として、2月に研究発表会を行っています。フィールドワークを中心に1年間世界規模の課題について研究してきた各グループは、生徒・保護者や教育関係者の前で趣向を凝らしたプレゼンテーションを英語で行います。研究内容およびプレゼンテーションの審査を経て優秀グループが選出されます。


《2022年度 発表テーマ例》

海洋リゾート開発と海洋汚染

環境とライフスタイル

災害と地域社会

Responsible Tourism in Hawaii:Environmental Issues
『ハワイにおける「責任ある観光」のあり方~環境にやさしい
 オプショナルツアーの提案~』

Promoting "Ethical Consumption" with Palm Oil
~How to Recognize Invisible Oil~
『エシカル消費と共に生きる~パーム油の生産と自然環境の両立~』

Resilience Education for Toddlers
『幼児への防災教育』

Regulating Invasive Species for a Sustainable Future
『持続可能な未来のための外来種規制』

How to Reduce Plastic Bottle Trash
『ペットボトルゴミを減らすには』

The Usefulness of Aluminum Bottles
『リサイクルと地域教育におけるアルミ缶 の持続可能性』

※WWL(World Wide Learning Consortium)
2020年から文部科学省よりWWL(ワールドワイドラーニング)コンソーシアム構築支援事業のカリキュラム開発拠点校に指定